過払い金請求でブラックリスト?、デメリットと詐欺に注意

最近テレビやラジオで頻繁に聞く過払い金請求、もしかして自分も対象かも・・・
確かに、もし自分も返済しすぎていてそれを返してもらえるのであれば嬉しいですよね。
ただし、過払い金請求するとブラックリストに載ってしまって今後クレジットカードを作ったり、お金を借りたりできなくなる・・・
なんて噂も耳いします。
弁護士や司法書士が無責任もそんなリスクのあることを勧めたりするでしょうか。
実際のところはどうなのか。
過払い金請求のデメリットとリスク、もし請求するならどうするのが一番お得かまとめてみました。
過払い金請求が気になる人は、あなたのケースで請求することにデメリットはあるのか、どうやって進めるのが一番上手に過払い金を回収できるのか、お金をかけずに自分で請求することも出来るのかなど解説します。
お役に立てれば幸いです。
Contents
過払い金請求でブラックリスクに? デメリットはあるか
過払い金請求は未だ返済中の方は要注意! ブラックリストに入る可能性あり
結論から言うと
- 借金の返済が既に完了している人
- 借金を未だに返済途中の人
この2つの状況によって大きく変わってきます。
- 既に借金の返済が完了している場合は全く問題ありません。
過払い金があるか調べてみて、あるようでしたら遠慮なく請求し返してもらいましょう。(上手な過払い金請求の方法は後述します) - 借金を返済中の方はブラックリストに載ってしまう可能性があり注意が必要です。
そもそもブラックリストとは
以前は過払い金を請求すると、返済中であろうと完済済みであろうとブラックリストに載ってしまうケースもありました。
ブラックリストにのってしまう条件とは、もともと決めていた返済条件を借りたほうの都合により変更した場合に、この負債者は最初の条件を守らない、信用できないという事からリストに登録されることを言います。
実際にはブラックリストなどと言う名前のリストは存在しませんが、
- 経済状況が悪くなってしまい銀行などへの返済条件を変えた人
- 返済不能になってしまった人
などのリストが存在します。
それが一般的にはブラックリストという名前で呼ばれています。
過払い金請求とブラックリストの関係
過払い金請求をするとなぜ、ブラックリストにのってしまう可能性があるのか。
そもそも過払い金がなぜこんなに話題になるくらい頻発しているのかを知る必要があります。
過払い金とはもともと 消費者金融や信販会社が利息制限法という法律で定められた利息を超えた金利で多くの人にお金を貸していたという事から、法律内の利息で計算し直すと払いすぎているという事になり、過払い金として請求して返してもらうという事が行われているのです。
しかし、貸したほうからすれば当初の約束の金利で納得したお客さんと契約書まで交わしてお金を貸したのに、後で変更するのは返済条件を変えた問題のある消費者としてみる場合があったのです。
(法律の範囲以上の金利を課した業者が悪いように思われますが、当時2つの法律で貸付金利がばらばらに定められていたためグレーゾーンの金利が存在しており必ずしも業者が悪いと言い切れない面もありました)
そこで業者の立場として返済済みであろうが返済中であろうが過払い金請求をした人をブラックリストにのせてしまうという行為があったようです。
このことが社会問題となり”過払い金の請求は支払い能力の問題とは関係ないのでリストに載せてはならない”という金融庁のお達しによりその後はブラックリストにのることはなくなりました。
過払い金請求がブラックリストに登録されてしまうケースとは
金融庁の指示により過払い金請求はブラックリストに登録されることは基本的になくなりましたが、先に述べたように借金を返済中の過払い金請求の場合にブラックリストの対象となってしまう可能性があるので注意が必要です。
具体的には
現在の経済状況が良くないため、過払い金請求の時に
- 利息を法律の範囲内以上に減額してもらう
- 返済期間を延ばしてもらう
この場合はブラックリストにのってしまいます。
昨今の状況では過払い金とは関係なく返済が苦しいときに、多くの業者が返済条件の緩和に協力してくれます。
過払い金を請求するときに間に入った弁護士や司法書士の先生から、
「返済がきついのなら過払い金請求と同時に返済条件も見直してもらいましょう」
と提案されることがあります。
まさにこれをしてしまうとブラックリストにのってしまうので注意してください。
ブラックリストに登録されるとどんなデメリットがあるのか
返済が猶予されるならと安易に条件変更をしてしまうとどんなデメリットがあるのでしょうか。
デメリットは新たな借り入れが出来なくなるという事です。
具体的には
- クレジットカードが使えなくなる(使い続けれる場合もあるが)
- 新たなクレジットカードが作れない
- キャッシングができない
- 自動車ローンが組めない
- 住宅ローンが組めない
こんな感じです。
やはりできることならブラックリスト入りは避けたほうがいいですね。
過払い金請求時に必要以上にごねて返済条件を緩くしてしまうのは危険です。
担当の弁護士さんや司法書士さんに相談するようにしましょう。
間違えでブラックリストに登録されてしまったら
先ほどご説明しましたが、以前は過払い金請求をした場合に、たとえ返済済みの案件でもブラックリストに入ってしまうことがありました。
これは金融庁からも禁止された行為ですので、もしあなたがそのような状況でブラックリストに登録されていることが分かった場合、あるいは疑わしい場合はどうすればいいのでしょうか。
現在個人の信用情報を扱っている機関は主に下記の3機関です。
- CIC
- 日本信用情報機構
- 全国銀行個人信用情報センター
それぞれの機関では登録されているご自身の信用情報の開示を依頼できます。
気になる方は、開示請求してみて過去の過払い請求で不当に登録されてしまっていたら、削除要請をすることが出来ます。
確認後あなたの言い分が確認されればデータは削除されることになります。
失敗しない過払い金請求方法
お金をかけずに自分で過払い金請求できるか?
出来ることならお金をかけずに過払い金の請求をしたい。
そんな人も多いのではないでしょうか。
確かにご自身で過払い金請求は年々増えているようです。
時間と手間を考えなければ決して個人で出来ないことではありません。
具体的には
- 消費者金融会社や信販会社に取引履歴を申請する
- 開示された内容を確認し、法律で定められた以上の利息の支払い(過払い)があるか確認
- 該当会社に過払い金請求
- 和解交渉(解決しない場合は裁判所に提訴)
- 和解
- 過払い金返還
ただし、慣れない人には和解交渉は少し大変です。
また、和解に向けての相場もわからないので、先方から甘く見られ思ったほど返還金が受け取れなかったといったことも起こりえます。
ご自身で行う場合は、その辺の下調べをしてまずは強気な態度で接することが必要です。
失敗しない弁護士や司法書士の選び方 詐欺なんてこともあるかも
ご自身でやる場合の交渉の手間や、不明な相場感などを考えると弁護士の先生や司法書士の先生にお任せしてしまうことを私はお勧めします。
ただし、昨今の過払い金請求のブームにのって悪徳な報酬を請求する弁護士や司法書士の先生もいるそうなので注意が必要です。
出来ればお知り合いの先生やどなたかの紹介によりお願いする先生を探したほうがいいでしょう。
また、テレビやラジオで宣伝しているような事務所に頼む場合には必ず2社以上に相談し、報酬額やサービスなどについて比較するようにしましょう。
特に返済中の方は、ブラックリストにのってしまうような返済条件の変更なども押し付けてくることがあるようですので注意してください。
まとめ
今、話題の過払い金請求について見てきました。
少しのお金のことでブラックリストにのってしまうのは大変もったいないです。
過払い金の特徴とブラックリストにのってしまう場合の条件は頭に入れておくようにしましょう。
また、弁護士の先生や司法書士の先生をどうやって選ぶかも重要です。
誠意のある先生ならブラックリストにのるような危険なことは勧めてこないです。
逆に”これからの返済も楽になるように交渉します” といった甘い言葉で無責任な提案をしてくる先生とは付き合ってはなりません。
ご自身の権利は正当な分だけ正しい形で請求するのが本来の過払い金請求の姿です。